ホームラン・システムズは、私の10年余の給食業務の経験をもとに、平成9年7月に設立いたしました。そもそも私自身の入院体験の中で、病院給食の重要性を痛感し、それまでの流通ノウハウを活かせないかという想いで給食業務に取り組みました。ひと言で言えば「おいしい給食の追求」がテーマです。

 病院給食がおいしいということは、患者さんの心身両面での健康を高めるという意味で、非常に重要です。しかし、一口に「おいしい」と言っても、病院給食の場合は、限られた予算の下で、365日朝昼晩いつでも、あるいは栄養士さんや調理師さんが変わっても、誰が作ってもおいしいという、きわめて高いハードルがあります。レストランで、固定した調理スタッフが限定したメニューに取組むこととは根本的に異なります。

 もうひとつの課題は、おいしさの基本にある「作り手のまごころ、おもてなしの心」をどのように醸成し維持するかです。これは、まさに作り手の「気持ち」の問題であり、携わる人の環境整備を気長に継続することしか解決策はありません。

 病院給食が、安定配膳を前提とするシステムである以上、システムでおいしさを追求するしかない、と私たちホームラン・システムズは考えます。煩雑な給食業務を分析し、安全・安心をベースに、コンピュータや情報や物流のシステムを導入することで、予算の安定運用と給食の合理化効率化をすすめ、事務や業務を大幅に削減し、そこで生み出した「余裕」を患者さんに提供する食事に振り向ける。そんな、「人」や「心」を大切にする病院給食の実現を目指してサービスを展開し、おかげさまで着実に取り組みの輪が広がってきました。
 今後も、永遠の課題として研究、努力を続けて参りますので、皆様の末永いお引き立てを賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

代表取締役 山口昭文